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インタビュー:竹下景子さん 「学校給食が子どもたちの夢と未来を支える」
, WFP日本_レポート

国連WFPが、12月31日まで展開する「世界食料デーキャンペーン2016 わたしがつなぐ"赤いカップ"と子どもたちの未来」では1万人の子どもたちに1年間、学校給食を届けることを目指しています。今回は、国連WFP協会親善大使の竹下景子さんが本年5月に視察で訪れたスリランカでの学校給食支援の成果や、ご自身が国連WFPを支援しようと思われたきっかけなどを伺いました。

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©Mayumi Rui

恩返しをしたいという気持ち

国連WFPを支援しようと思ったきっかけは、小学校の給食で出されていた「脱脂粉乳」です。当時鼻をつまみながら飲んでいた脱脂粉乳が、国連機関から支援されていたものだと大人になってから知りました。日本はまだ高度成長が始まったばかりで食糧事情も悪く、身体の大きい子が表彰されるような時代でした。健康優良児は、「国の将来を担う宝」だと考えられていたのでしょうね。私は身体が小さい方でしたが、健康に育ったのは学校給食支援のお陰とわかり、恩返しをしたいと思うようになりました。

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子どもたちの健全な成長と、未来を育む学校給食

国連WFPは飢餓のない世界を目指して活動する国連唯一の食糧支援機関ですが、その活動の柱の一つが「学校給食支援」です。世界には働かなければならず、学校に通えない子どもたちが5,800万人、空腹のまま学校に通う子どもたちが6,600万人います。学校給食があることで、子ども達の栄養状態は改善され、勉強に集中することができます。また、親が子どもを働かせるよりも学校へ行かせることを選ぶようになるため、子ども達は教育の機会を得ることで夢を持ち、それを叶えることもできます。教育の普及は未来を担う人材の育成に繋がり、社会や国の発展に寄与します。私も実際国連WFPの支援現場を訪れるたびに、学校給食によって子どもたちの未来が大きく開けるのを実感しています。

子どもの健やかな成長こそ、親の喜び

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本年5月、スリランカでニデルセンくんという13歳の少年に会いました。スリランカは2009年まで26年間内戦が続いていたため、ニデルセンくん一家は戦火を逃れるため各地を転々としていましたが、内戦終結後にようやく故郷に戻ることができました。ニデルセンくんは2010年より学校にも通っていますが、その成長と学業を支えているのが国連WFPの学校給食プログラム。ニデルセンくんも6年間学校給食を食べて、活発で人懐こく気配りができる素晴らしい少年に育っていました。「勉強はどの教科も大好き。将来はお医者さんになって、両親の面倒をみたい。」というニデルセンくん。ニデルセンくんのお母さんも「給食のおかげで勉強も遊びも以前より積極的に取り組むようになりました。今も決して楽な生活ではありませんが、ようやく一か所に定住することができ、子どもに教育を受けさせることができるのが一番幸せです。」と語ってくれました。子の将来を思う親の気持ちは、万国共通なのですね。学校給食支援を続けていることにより、ニデルセン君のような子どもが確実に育っています。将来は彼らが地元や国を背負っていくため、スリランカは素晴らしい国になると確信しています。

支援は一方通行ではなく、相互の助け合い

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東日本大震災の時に、今まで支援する側だと思っていた日本が多くの国の人々に助けられ、世界から支援を受ける側になりました。支援というものは決して一方通行ではなく、相互のつながりであり、困っている時に助け合うのはお互い様なのです。国連WFPでは、12月31日まで「世界食料デーキャンペーン2016 わたしがつなぐ"赤いカップ"と子どもたちの未来」を実施し、1万人の子どもたちに1年間、学校給食を届けることを目指しています。5,000円あれば、子ども一人に栄養たっぷりの学校給食を一年間届けることができます。一人でも多くの方にご参加頂き、共に途上国の子どもたちの夢と将来を支えて頂ければと思います。