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データ収集がコンゴ共和国の人々の命を救う

, WFP日本_レポート

コミュニティへのアクセスにより、国連WFPとそのパートナーは2020年11月の洪水に迅速に対応することができました。

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11月の洪水の後、自宅から退避したときの水位の高さを示すヴィクトリーヌ。この写真は、数週間後に彼女がリクアラ県ベトゥ地区のヤコ村に戻ってきたときに撮影されたものです。Photo: WFP/Alice Rahmoun

コンゴ政府は2020年11月、数十の村々を荒廃させた洪水を受けて、人道的非常事態宣言を発表しました。国連WFPとそのパートナーは、現地の情報にアクセスすることで、35,000人の人々の栄養ニーズに即座に対応することができました。

コンゴで国連WFPのモニタリング・評価ユニットを率いるイッサ・オウマロウ・イッサはヘリコプターに乗り込み、コンゴ川とその支流域に位置するウバンギなどいくつかの地区から最新のデータを収集しました。

イッサは国連と政府の5人の同僚と一緒に参加しました。彼らの任務は、被災した家族のニーズを評価し、ここ数週間の水位上昇の結果を観察することでした。

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浸水したマコティンポコ Photo: WFP/Issa Oumarou-Issa

一行は浸水地域の上空を飛び、スピードボートで支流を上り、浸水した村々にアクセスしました。重要なことに、彼らは人々の生計や収入に関するより多くの情報を得るために、訪問した地域の地方自治体の代表者にも会いました。

イッサは、最も緊急性の高いニーズを特定し、それに対応するための一連の質問をリストアップしました。それらは、「この地区に保健センターはいくつあるのか?」「それら保健センターはすでに洪水被害地域にあるのか?」「洪水前に確認された妊娠中・授乳中の女性や栄養失調の子どもの数は?」「保健センターへのアクセス、栄養供給、物資の貯蔵状況、洪水前の水の質はどうか?」などです。

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身元確認調査に取り組むコンゴ共和国のWFP監視・評価ユニット長のイッサ・オウマロウ・イッサ Photo: WFP/Alice Rahmoun

「このミッションは、洪水に対する人道的対応の基礎となるものです。これがなければ、被災した人々のニーズに客観的に対応することはできません」とイッサは話します。

このミッションは、国連WFPとそのパートナーがどのような地域でどのような人道的対応を行うかを示すことを目的としました。ミッションから帰還したチームは、現地のパートナーに報告を行い、即時および長期の対応計画の策定を始めました。

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リクアラ県ウバンギとの合流地点付近のイベンガ川の氾濫(青色で示した部分が氾濫)Pictures from Cloud to Street report

数字と地図

数週間前、国連WFP のパートナーである Cloud to Street は、昨年に引き続き新たな洪水が近づいているという警告を発しました。衛星画像によると、7月には季節平均の2倍の降水量があり、水位の上昇とともに、土壌は水で飽和し、これ以上の降水を吸収する能力が低下していることを示しています。

数字と地図の背後には、村全体があり、何百もの家族がいて、その畑はしばしば彼らの唯一の収入と食料の源であり、水に浸ってしまえば使い物になりません。多くの人が、貴重な持ち物をほとんど持たずに逃げることを決心せざるを得ません。内陸に行き、森に入る人もいれば、食物と栄養の不安に直面しながら村に留まる人もいます。

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家が浸水し、カヌーを使って物資を保管するリランガ村の人々 Photo: UNICEF/Mamadu Balde

「水上で生活しているこれら家族を見てください。ここから逃げて新たな生活を始められる人たちはいます。しかし、それができない人たちは、水の上に住み、カヌーで移動し、そしてそこに住み続けることを余儀なくされています。こんなことが起こっているのを初めて見たのですが、本当にショックを受けました。」

コンゴ北中央部のリクアラ、サンガ、キュベット、プラトーは、2019年10月と11月にすでに大きな洪水を経験しており、この地域の気候変動の確かな証拠といえます。昨年、25万人が洪水の影響を受け、家屋の水没、80%におよぶ畑作物、家畜の喪失など、資産の全部または一部を失いました。